唐津城から望む玄海灘|山口から佐賀・長崎・福岡ひとり旅4

唐津城から望む玄海灘

 

【山口から佐賀・長崎・福岡ひとり旅】

 

唐津城の駐車場に車を停め、外に出る。のんびりとした、穏やかな空気が流れている。さっきまで高速道路を走っていた時の緊張感が、ゆっくりと解けていくのがわかった。

お城へ向かう道は、想像していたよりもずっと険しい。見上げるような急坂と、一段ずつ踏みしめる階段。日頃の運動不足のせいか、半分も登らないうちに息が切れ、足取りが重くなってくる。一段登るごとに、視界が少しずつ高くなっていく。
ようやく辿り着いた広場で、改めて唐津城を見上げる。
巨大な要塞というよりは、白壁が美しく、どこかコンパクトにまとまった端正な姿だ。周りに遮るものがないせいか、そこには開放感が漂っていた。

城内の天然記念物である藤棚へ。季節になると、淡い薄紫の花が房状に垂れ下がり、辺りに鮮やかな彩りを見せる。
その藤棚のそばにある、展望スペースに立ち、城下を見渡す。目の前には、青く広がる唐津湾と玄界灘。 眼下を流れる松浦川のゆったりとした動きと、そこに寄り添うような街並み。そして何より、さっきまでその中を走り抜けてきた約100万本の黒松が虹のような弧を描く壮大な松原の景色。地上を走っているときにはわからなかった、圧倒的な緑の広がりがそこにはあった。
ベンチに腰を下ろして、しばらく景色を眺める。有名な場所であっても、ここでは時間が止まったように静かだ。せかせかと観光するのではなく、ただそこにいて、風を感じながらゆっくりとしていられる。

特別な何かをしたわけではないけれど。急坂を歩いて、階段を上り、息を切らし、この景色を眺めている。それだけで、この場所に来て良かったな、と思えた。

一息ついたところで、次の行き先を決めた。

 

solotabi.hateblo.jp

 


【移動と滞在のひとり旅アーカイブ】

今回の「移動と滞在」の中で、私の心に静かに残った場所や宿泊先、旅を支えてくれたものたちの備忘録です。

移動の足跡(立ち寄った場所)

● 海を望む城 唐津城

公式サイト

・所在地:佐賀県唐津市東城内8-1 [Google Maps]

・立ち寄りメモ:唐津城(別名:舞鶴城)は、海に突き出た満島山に建つ「海城」です。唐津湾に浮かぶ島々や、遠くは壱岐まで見渡すことができ、海岸に沿うように弓なりに約4.5kmにわたって続く虹の松原。その存在感に圧倒されました。

春には城内の藤棚が咲き、やわらかな色の風景も楽しめます。

駐車場から本丸までは急坂や石段が続きますが、片道100円の斜行エレベーターも利用できます。

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